ソムリエ猫

猫とご陽気者 

のどの痛みと咳

前回「基準値超放射線量」の所で喉の痛みが取れないという記事を書きました。
その後も病院へ行って、炎症止めの薬をもらったりしていますが、病院でも咳と喉の痛みと同じような症状の人が多いですね。
薬局の方が「今の時期花粉や何かで炎症の方が多いですからねぇ」と言われ、思わず「放射能もね」と言いたかったが、「空気が汚れていますからねぇ」と返しました。

友人達には「風邪から気管支を悪くするから咳が出たら病院へすぐに行った方がいいよ」と言っていますが、ある友人から2009年にニューヨーク科学アカデミーからの文献をいただきました。その中の第5章の第5部「呼吸器系疾患」以下はその訳の文です。まずはマスクでしょうかねぇ。病院で「放射能の影響でしょうか?」って先生に言えないよなぁ〜。

5 呼吸器系疾患

チェルノブイリからのフォールアウトによって汚染された地域では、いたるところで呼吸器系の罹患が著しく増加している。鼻腔、喉、気管、気管支、肺などの呼吸器系の疾患は、放射線による影響の中でも、明白なる最初の影響であり、(症状は)鼻血や喉の刺激感から肺がんにまで及んでいた。ホット・パーティクル、別名 ”チェルノブイリ・ダスト” は、溶融した核燃料に由来する放射性核種と共に、金属の建造物や、土壌、etc.からの微粒子をも含んでいた(詳細は第1章参照)。これらの微粒子は、ウラン酸化物の低可溶性のゆえに、長期間にわたって肺の組織内に残存するのである。事故につづく初期の何日かの間において大人の口、喉、気管などの呼吸器系におこった諸症状は、基本的に、放射性核種がガスあるいはエアロゾールという形態であったこと関係していた。この初期の期間においては、I-131、Ru-106、Ce-144が呼吸器系に最も深刻な影響を与えた(IAEA, 1992; Chuchalin et al., 1998; Kut’kov et al., 1993; Tereshenko et al., 2004)。さらに、ホット・パーティクルと外部被ばくによって、呼吸器系疾患にさらなるダメージが引き起こされた。それは、また、免疫系やホルモンが変化したことも影響している。最も小さなホット・パーティクル(<5μm)は、容易に肺の最深部まで到達し、いっぽうそれより大きな微粒子は、肺より上部の呼吸気道でトラップされたのである(Khrushch et al., 1988; Ivanov et al., 1990; IAEA, 1994)。

Chernobyl Consequences of the Catastrophe for People and the Environment by Alexey V. Yablokov, Vassily B. Nesterenko and Alexey V. Nesterenko
Annals of the New York Academy of Sciences, December 2009
(「チェルノブイリ事故が住民と環境に与えた影響」ロシア科学アカデミー、アレクセイ・ヤブロフ博士、白ロシア放射線安全研究所、ヴァシリー・ネステレンコおよびアレクセイ・ネステレンコ著より。2009年12月、ニューヨーク科学アカデミーから出版。)